シータの説明はこうです。
0032
Theta:
父さんが考えていたのはこんな橋なんだ。「刎ね木(はねぎ)」を堅い岩盤にやや下向きに空けた穴に、長さの2/3程を射し込み重力で絶えず穴の奥に押し付ける構造にして、その上に同じように、下の「刎ね木」より長い「刎ね木」を岩盤に射し込み下の刎ね木」で支えさせる。こういう構造を何段か重ねたものを反対側の崖にも作り、最後に一番上の「刎ね木」の上に渡り板を置いて出来上がり。こんな感じだよ。だから橋脚はないし、吊り橋でもないから風で揺れることもないんだ。
0033
 Dr.Takagi:
うむ、高所に設置するのに向いた橋だね。シータ君の説明では上下の 「刎ね木」の間に置く横柱は省いてあるが、実際には細長い形状の
刎ね木」をそのまま重ねるより直角に桟(さん)を置いた、つまり横柱を介した方が上下の「刎ね木」の支え方として横方向に余裕があるね。左右の「刎ね木」の連結にもなる。渡り板に欄干を付ければ誰も安心して渡れる。多分シータ君のお父さんはそのつもりだろう。
Delta:
ふーん、そうなったら皆、木の実を楽に運べるね。 
Fuzzy!!:
それは素晴らしいね。 シータ君、何か道具が必要なら貸すからお父さんにそう伝えておいて。
Theta:
ありがとうございます。 父さんは岩盤に穴を空けるのが大変だなと言っていました。
Fuzzy!!:
OK、後で相談しよう。 丈夫な木材も必要だね。
Epsilon:
山の皆の往き来が楽になるね。いつ頃から始めるの? 
Theta:
準備出来次第すぐだと思うよ。 

Fuzzy!!:
そうだシータ君、これからデルタ達と遊ぶなら帰りに家まで乗せていくよ。 
Theta:
わーっ本当、ありがとうございます。
0001

一行は帰り道、シータを送って家路につきます。 近々山で橋の工事が始まるようです。